■浦和レッズはきっかけを掴めたかもしれない
天気のいい秋の夕刻、試合が進むにつれて、寒さも感じたが、浦和のファンにとっては、いい日になった。
前節ではボロボロの仙台とはいえ、6-0で勝利した。だが、大量点の後は「沈黙」というパターンもある。そんな不安がないわけがない。ましてや、川崎には大きく勝ち点で引き離されてはいるが、2位のポジションの強豪C大阪だ。
28分、豊川雄太にきれいに低いシュートをきれいに決められた時には、その不安は倍増した。
だが、34分、汰木康也が得たペナルティを興梠慎三が決めた。山中のシュートは瀬古のあったことがむしろラッキーでゴールにつながった。一度はオウンゴールの発表だったが、山中のゴールに修正された。浦和は体を張ってセレッソの攻撃を防いだ。橋岡大樹も槙野智章も、豊川にはもうやられないぞ、という気迫で臨んでいるのが見て取れた。
武藤雄樹はしなやかにシュートし、ダイビング・ヘッドも試みた。ゴールはならなかったが、いい感じだった。
マルティノスは躍動していた。こぼれ球への反応が3点目を生んだ。
9月にはどん底のような状況にあった浦和はこれで上昇気流に乗れるきっかけをつかんだかもしれない。浦和の勝点は「40」になって、2位のG大阪やC大阪との勝点差は「8」にまで縮まった。