本当に今季が“最後のシーズン”となるのだろうか。10月17日に行われたブンデスリーガ第4節、1.FCケルン対アイントラハト・フランクフルト。代表ウィーク明けの再開初戦で、鎌田大地、長谷部誠の両日本人選手は、揃って先発出場する。
ピッチ上の至るところで1対1の攻防が繰り広げられた一戦は、1-1のドローに終わった。フランクフルトは、前半の終了間際に鎌田が獲得したPKをアンドレ・シウバが決めて先制に成功するが、後半に入って追加点を奪うことができなかった。52分にケルンに追いつかれると、トップ下のポジションに入った鎌田が何度もチャンスを作り出したが、新加入で途中出場のアミン・ユネスも不発に終わる。1対1のぶつかり合いでほとんど負けす、ベルギーから戻ってきた頃に比べて、フィジカル面での成長が垣間見ることができた日本代表MFも、49分の決定機をモノにすることができなかった。
この両チーム痛み分けに終わった激しい肉弾戦の中で、長谷部は、相変わらず安定したパフォーマンスを見せていた。1対1の局面で体を上手く使い、敵のCFセバスチャン・アンデションに仕事をさせない。
今回のケルン戦で特徴的だったのは、このベテラン日本人リベロが、右CBのダビド・アブラハムとポジションチェンジをしながらビルドアップを試みていたこと。昨季までは、主に3バックの中央に陣取った長谷部が、左右にパスを散らし、または自らドリブルで持ち上がってゲームを作っていた。ところが、このケルン戦では、特に前半の序盤、アブラハムが中央に入り、代わりに長谷部が右に流れてビルドアップを試みる場面があったのだ。