遠藤保仁J2磐田初戦(2)遅きに失した補強…ジュビロ「迷走するチーム再建」【戸塚啓J2のミカタ】の画像
ガンバ大阪からジュビロ磐田に移籍した遠藤保仁   写真:7044/アフロ
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■遠藤獲得は遅きに失した

 25節を終えた磐田の成績は、7勝10分8敗で14位である。勝点31は首位の徳島と20もの開きがあり、2位の福岡とも勝点18差だ。徳島、福岡と昇格圏の2位以内を争っている3位の北九州、4位のV・ファーレン長崎とも、勝点15差をつけられている。

 2位の福岡が残り17試合を8勝9敗で終えたとする。最終的な勝点は49+24で「73」だ。勝点31の磐田が上回るには43以上が必要で、13勝でも勝点39、14勝でも42である。自分たちが驚異的なペースで勝っていき、なおかつ上位陣が足踏みすることでしか、J1昇格は見えてこない。
そう考えると、遠藤保仁の獲得は遅きに失した感は否めない。交渉次第の話ではあったものの、7月31日から8月28日までの第2登録期間の間に迎えるべきだった。

 もっと言えば、昨シーズンオフからの選手の出入りを見ると、短期で結果を残したいのか、中長期的視野でチームを再建しようとしているのかが判然としない。

 J2へ降格しただけに、主力の流出は避けられなかっただろう。それにしても、フベロ前監督の意向を反映して編成をしたものの、彼が去ったいまでは整合性がとれない放出があるのでは、との印象を受ける。

 磐田にとっての松本戦は、昨シーズンのJ1の開幕カードだった。それが今シーズンは、ともにJ1昇格争いに絡むことなく、中位以下のチーム同士としての対戦である。

 遠藤が加入してもなお、名門復活の道のりは険しい。

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