この試合で、横浜が放ったクロスの数は50本を超えた。それでも、クロスからの直接の失点は「1」に留めた。ただし、ボール支配率は30%未満。放ったシュートも3本。シュート決定率100%でなければ、勝てなかった試合だ。
ディフェンスラインの中央にDFトーマス・フェルマーレンとDFダンクレーがいるとはいえ、これだけのクロスを入れられれば、もっと失点してもおかしくなかった。攻撃も守備も、薄氷を上をうまく渡ったことになる。
「守備も攻撃も一気に両方改善できるような能力は今の僕にはない」と語る三浦監督は、今後、「我々のやりたいサッカーというのはもっと違った形で、明確」と話す、ボールを握った“バルセロナ化”を捨ててはいない。
まずは失点の減少に着手した三浦監督は、今のところ無傷の3連勝を果たしたが、結果を求めつつ理想も追求する難しい舵取りが今後求められる。