J1リーグ第19節 鹿島アントラーズ―大分トリニータ
9月27日(日)|17:00 県立カシマサッカースタジアム
歴史は繰り返されるのだろうか。イングランド代表として名を馳せたギャリー・リネカーは「最後にはドイツが勝つ」との言葉を残したが、日本ではそれが鹿島に当たるのか。前節も最下位湘南相手に0-0で90分を過ぎたが、終了間際のゴールで勝利。連勝を7へと伸ばした。
あと1つ白星を重ねれば、11年ぶりの記録となる。2009年に記録した8連勝に並ぶのだ。そのシーズン、鹿島は3連覇を達成した。当時を知る現メンバーは曽ヶ端準と遠藤康の2人だけだが、DNAは受け継がれていく。2009年の8連勝中、6試合が1点差の勝利だった。現在の7連勝も、そのうち5試合が1点差。勝負強さはチームに息づいており、次も1点差なら、さらに11年前がだぶることになる。
その2009年の8連勝に飲み込まれたチームのひとつが、大分だった。当時は前年の4位から一転して不調にあえぎ、J2へと降格した。
こちらもその当時から続くのは、諦めない姿勢か。2009年、14連敗も喫したが、終盤には5勝5分の10戦無敗を記録。その中には優勝争いをしていた川崎相手の勝利も含まれており、大分が鹿島の優勝をアシストしたとも言えるのだ。
今季も5連敗した時期はあったが、ケガ人も戻って、ここ5試合は3勝1分1敗。駒がそろうとともに、戦術の幅も広がっている。
前回対戦では鹿島が4-1で勝利したが、片野坂知宏監督の頭の中で情報はアップデートされている。戦術家がどんな手を打つのかも興味深い一戦だ。
■鹿島アントラーズ
5位 勝ち点33 10勝6敗3分 得点31、失点25、得失点差6
【出場停止】犬飼
【出場微妙・故障者】広瀬
【直近5試合結果】
○H湘南 1-0
○AC大阪 2-1
○A清水 2-1
○H仙台 2-1
○A名古屋 3-1
【通算対戦成績】
通算 22試合・14勝4分4負
ホーム 10試合・ 7勝1分2負
アウェイ 12試合・ 7勝3分2負
【直近対戦成績】
2020年 8月 1日 J1第 8節 A4○1
2019年 8月17日 J1第23節 A1○0
2019年 2月23日 J1第 1節 H1●2
2013年 9月28日 J1第27節 H3○1
2013年 5月15日 ナビ杯予選(6) A1○0
【今節のみどころ】
三竿健斗が出場停止から戻ったが、今節は犬飼智也が出られない。クラブからのアナウンスはないが、最近の起用を見ると土居聖真も負傷離脱か。いわば、チーム力が試される試合となる。
ビルドアップに多少の変化はあるかもしれないが、最終ラインに大きな不安はないだろう。興味深いのは、2トップ。エヴェラウドの相棒は、前節に続いて遠藤康もありだが、ルーキー染野唯月も可能性がある。前節は同期の荒木遼太郎が先発しており、心のエンジンも十分に暖まっているはず。たとえベンチから飛び出すことになろうとも、ピッチに入った瞬間からトップギアでのプレーを期待できそうだ。