デパイはオランダ代表監督だったクーマン監督の代表での教え子で、そのラブコールに応えて移籍した形だ。メッシとしては、友人をクラブから追放した張本人の教え子が相棒となる。ピッチ上ではそうした私情は別とはいえ、難しい関係となりそうだ。
デパイはオランダのPSVでプロ入りし、左ウイングとして活躍。リーグ戦90試合で39得点18アシストを記録した。その後、オランダ代表監督だったファン・ハールが率いるマンチェスターユナイテッドに移籍したものの、53試合7得点6アシストにとどまり、期待に応えることができなかった。しかし、リーガ・アンのオリンピック・リヨンに移籍すると、ウインガーからストライカーに転向。リーガ・アンでは、リーグ戦104試合で46得点33アシストと、再び結果を出した。そして、今回のバルセロナ移籍報道となる。
素晴らしい成績を残してきたデパイだが、いくつか不安要素もある。まずはマンチェスターユナイテッドというメガクラブで、そして、プレミアリーグというレベルの高いリーグで結果を出せなかったことだ。リヨンでは絶対的エースでも、バルセロナでの立場は絶対ではない。ワールドクラスの選手の中で、必ずしも優先的にプレーできない環境に慣れることができるかがポイントとなる。また、オランダやフランスで活躍できたとしても、ラ・リーガは世界最高峰のリーグとなる。その中で、これまで同様の数字を残さなければいけない。