プレミアリーグの開幕を前に現地時間5日に行われた、リバプールとブラックプールのプレシーズンマッチ。この試合で世界に衝撃を与えたのが、日本代表・南野拓実だ。1ゴール1アシストと目に見える結果を残したこともすごいが、“衝撃”は数字のことではない。フロント3の新たな形を提示したことが、衝撃なのだ。
対戦相手のブラックプールは、イングランドで3部に相当するリーグ1に所属する。そのため、この日、リバプールが逆転勝ちしたことも、7点奪ったことも驚きに値しないだろう。
いうまでもなく、リバプールの凶暴性はロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ、モハメド・サラーからなる自慢の攻撃ユニット、フロント3が生み出す。そして、そのユニットを生かすために、激しいプレッシングをチーム全体でこなす。
プレシーズンマッチでは、そのフロント3を先発させた。それに合わせる中盤は、南野拓実、ナビ・ケイタ、ファビーニョの3人。GKはブラジル代表アリソンだが、最終ラインは、ジェイムズ・ミルナー、ビリー・クメティオ、ジョエル・マティプ、キ=ヤナ・フーフェルの急造ユニットだった。
そのため、リバプールが2点先行されたことは、3部とはいえ、仕方がない側面もあった。相手が3部だからこそ、本気を要するリバプールの攻撃のスイッチが入るのにためらいが出てくるのも仕方がなかった。その中で、南野の役割は素晴らしかった。スピードが出せない攻撃の中にあって、南野は司令塔として動いた。