■チャンスはいつ来るか分からない

 しかし、コロナ禍の影響で、今シーズンのルヴァンカップのプライムステージ(決勝トーナメント)は、その全てが一発勝負に変更された。

 すると、水曜日の準々決勝では8チーム全てがいつもの正ゴールキーパーにゴールマウスを託した。レイソルは中村がセレッソ大阪をシャットアウトし、滝本はベンチからチームの準決勝進出を眺めた。

 カップ戦以外では、怪我や退場といったアクシデントがない限り出番は回ってこない。

 滝本のJ1リーグ戦デビューは、2月の開幕戦でキムが負傷して訪れたものだった。その時は、4-2でリードした状況で、最後の10分を無失点で凌いだ。

 リーグ戦で2試合目となるこの日の出番も、やはり同じように中村の負傷を受けてのものになった。

 開幕戦と同じく2点リードの状況で入った滝本は、決して慌てることなく、声を出し、シュートをはじき、時間を使った。遅延行為でのイエローカードは、まだ少し早い時間すぎたかもしれないが、重要な任務だ。清水の猛攻に晒され1点は失ったものの、やれることをやりきり、しっかりと勝利を手にした。

 いつ訪れるかわからない、ほぼ訪れないその時に備えて準備を怠らず、その時が来たらしっかりと存在感を発揮する。体や技術だけではなく、そういう部分にもプロの凄さがある。

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