内容は悪くなかった。それだけに引き分けたかったゲームだった。
浦和レッズはホームでヴィッセル神戸と対戦。先制されてから一時は引き分けに持ち込んだものの、1-1で迎えた82分、コーナーキックから神戸MF山口蛍に決められて2-1で敗れ、暫定7位となった。
勝敗は別にして、この神戸戦で注目したいのは、浦和が失点した前半15分からセットプレーでDFトーマス・デンが強烈なミドルシュートを決めた前半33分までの18分間だ。
連勝した10節・広島戦、11節・G大阪戦はいずれも先制し勝った。逆に、先制された場合にチームがどのような動きを見せるのか、神戸戦は良いサンプルになった。
まずは、失点後の簡単な流れを追いたい。
15分、神戸・左SB初瀬亮の速いクロスにFW小川慶治朗が合わせて、押し込み、先制。
16分、浦和・MF柴戸海→FWレオナルドのスルーパスにMF関根貴大は反応するも、シュートまで行けず。
18分、神戸MF安井拓也のスルーパスにMF佐々木大樹が抜け出し、シュート。
21分、浦和のコーナーキックから神戸がカウンター。DF初瀬がアーリークロス。
22分、神戸DF初瀬のクロスにふたたびFW小川と得点の余勢を駆って、シンプルに攻撃を仕掛けた。
このあたりから浦和が反撃。
22分、GK西川周作のロングフィードにMF関根貴大が追いつき、シュート。惜しくもクロスバー。
25分には槙野智章→FW武藤雄樹がフリック→FWレオナルドが打ち、初めて決定機を作った。
続く26分にDF橋岡大樹がシュート。
飲水タイムを挟み31分、右サイドに侵入したDF橋岡が相手に倒され、右肩を痛打。
32分、FW武藤が得たフリーキックからDFトーマス・デンのゴールとなった。
以上が、失点後の両チームの経過だ。
では、失点直後の浦和の様子は選手目線ではどうだったのか――浦和MF柴戸はこう振り返った。
「失点直後に、このままやることを変えずに自分たちがやってきたことをやろうと話し合った。これまで失点すると前に行ってしまうケースが多かった」