■決勝ゴールを決めた選手を敗将が笑顔で…
ドリブルが得意なサイドアタッカーでありながら、サイドに張り付いているわけではない。センター付近でボールを受けることもあれば、アタッキングサードではタッチライン際を高い位置を取る松田陸に任せてチャンネルランで内側を使うし、逆サイドにボールがある時は思い切りの良いダイアゴナルランでペナルティーエリアに向かう。
この試合ではその動きでアシストとゴールを記録、2-1での勝利を手にした。
試合後、坂元はベガルタのベンチへ向かった。この試合の決勝ゴールを決めた彼を笑顔で迎えたのは、敗れたはずの木山隆之監督だ。
昨シーズン、モンテディオでJ2を共に戦った2人のJ1での再会(12日のルヴァン杯は、坂元が今シーズン唯一の欠場)、これもまた、連続ドラマ的な場面だ。
この試合も、いつかに繋がる。予想もつかないような連続ドラマの種は、毎試合蒔かれている。
アウェイの応援に行けなくても、チケットが手に入らなくても、今は自宅でどの試合でも観ることができる。だから、サッカーを観続けよう。この状況も、連続ドラマの一部になる日がきっと来る。