■『CM収入』の上昇に期待大

 次の収入3本柱のひとつ、「コマーシャル収入」はどうだろうか。リバプールのコマーシャル収入はJリーグの公開情報でいうところの「スポンサー収入」となる。チャンピオンズリーグ優勝によるボーナスも加わったとされ、3400万ポンドを上乗せし、1億8800万ポンド(約254億円)に達した。これはプレミアリーグで3番目に高く、チェルシーの1億7000万ポンドを抜いたが、マンチェスター・Uの2億7500万ポンドやマンチェスター・Cの2億2700万ポンドにはまだ及ばない。しかし、トッテナムの1億3400万ポンドやアーセナルの1億1100万ポンドを大きく上回っている。

 上昇率でいうとビッグ6の他クラブより高く、さらにそこから2シーズン間は、既に大きな成長が確約されている。AXAとの2019/20のトレーニングウェアの契約は、以前のブックメーカーのベットビクターとの契約の2倍とも言われている。それに加え、裁判沙汰にもなったナイキとの契約は、今シーズンまでのニューバランスの4500万ポンドを、基本の3000万ポンドと推定7000万ポンドに相当するネットマーチャンダイジングの20%を権利料として受け取ることになるという。つまり、このナイキとの契約は1億ポンド(135億円)を超える収入を得る計算となる。

 さらには、スタンダードチャータードの胸スポンサー契約は2018年に、2019/20~2022/23シーズン終了までの4年間、総額1億6000万ポンド(216億円)(年4000万ポンド)に延長されている。2019/20および2020/21シーズンはリバプールが次のステップへ上がるため、主要スポンサーとの取引が大きく変わったのである。これにより、次回の決算発表では、格段に上がったコマーシャル収入が発表されるはずだ。

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