7月5日、スペインリーグ、ラ・リーガの第34節、バルセロナ対ビジャレアルが行われ、4-1でバルセロナが快勝した。
とはいえ、バルセロナにただよう重苦しい空気は完全に払拭されたわけではない。
ラ・リーガ再開後の戦いぶりはピリッとせず、4勝3分け。全勝を続けた宿敵レアル・マドリードに首位の座を譲り渡し、自力での3連覇の可能性がなくなった。
ピッチ外で聞こえてくるのは不協和音だ。リオネル・メッシとアントワン・グリーズマンとの衝突が伝えられ、メッシはキケ・セティエン監督とも確執があるという。さらに、メッシとバルサとの間に隙間風が吹き始めている。2021年6月に満了する契約の更新交渉が進んでいたが、メッシは代理人でもある父親に交渉を一旦ストップするように指示を出したというのだ。
メッシはバルサに対して不満と不信感を募らせているという。その要因のひとつが、メッシの希望に反してクラブが昨年夏、ネイマールの再獲得を見送ったこと。代わりに獲得したグリーズマンが精彩を欠き、ピッチ上での連携もなかなか上手く取れないことでメッシはフラストレーションを溜め込み、それが練習中の揉み合いとなって噴出したのが、先日の衝突事件の真相のようだ。ふたりは言い争って掴み合いとなり、キケ・セティエン監督とチームメイトが慌てて仲裁に入ったと、地元ウェブメディアの『ディアリオ・ゴル』がすっぱ抜いた。
そもそも、こうした情報がリークされることにメッシはうんざりし、クラブが自分の身を十分に守ってくれていないと、怒りを覚えているという。それでいてチームの不振の責任をすべて押し付けられるという状況に、疲れて果ててしまったようだ。