■Jリーグこそが本来あるべき姿
半田 今年のJリーグは……まあ、まだどうなるかわかりませんけども。
後藤 だいたいJリーグは、今年も何も、いつだってわからないんで(笑)。
大住 ほんとだよね。こんなわかんないリーグないよね。首位になったらどうぞどうぞと次々と譲っていく。
中田 こんなわかんないリーグないんですか?
大住 ないよね。だって前年優勝したチームが降格争いとかさ、下位リーグから上がって優勝なんて平気だし。
後藤 毎年“レスターの奇跡”みたいなのやってんだから。
中田 そんなことになる理由は?
後藤 いや、だからリーグ戦って僕は、本来そうだと思う。イングランドもフットボールリーグの時代そうだったじゃない。もうほんとにどこが優勝するかわからない。リーグとカップのダブルチャンピオンっていうのが、1960何年にトッテナムがやったのが、20世紀で2回目だって言ってたんだから。それぐらい、どこが優勝するかわかんないリーグだった。いまはそんな“ダブル”なんてあたりまえのことになっちゃった。
大住 ちょっと前はリーズが強い時代とかはあるけど、2、3年で終わっていって、短かった。
後藤 いまはお金持ってるとこがどんどん強くなってるからさ。おもしろくないじゃない。
大住 プレミアリーグなんて、20年くらいベスト4ぐらいが変わらなかったでしょ。あんなの異常だよね。
後藤 ユベントスやバイエルンが優勝して、なにがおもしろいんだって。
中田 では、Jリーグが本来あるべきリーグの姿。
後藤 僕はそう思う。
大住 外国人の監督はみんな言うよね。Jリーグは世界で一番競争が激しい、って。
後藤 で、スタイルもけっこういろんなスタイルがあるしさ。で、下位ががんばって、なんとか相手の良さ消そう、とするし。
大住 急に変わっちゃうチームもあるしね。急に良くなるチームもあるし。
後藤 今の若い人はヨーロッパのそういう時代ばっかり見てるから、Jリーグがおかしいと思うけど、僕はそうじゃなくて、今のヨーロッパの方がおかしいと思うよ。
大住 あんなね、強いチームが勝つだけなんて、まったく面白くないよ。
後藤 けっきょくやっぱりバイエルンじゃん、今年。
大住 あれは最悪だよな。