――課題はいかがでしょうか?
「3月のスペイン戦とブラジル戦をスタジアムで観ました。まずスペイン戦ではポジショニングが気になりました。固定されすぎていたんです。サネなら左サイド、エジルなら中央というように。ミュラーは特別ですが、他はだいたい決まったポジションにいます。でも、相手はイスコやイニエスタが自由に動き回っていましたよね。彼らがドイツのサイドバックとCBの間に、1人だけじゃなく2人で入ってきて、ペナルティエリア内をコンビネーションで崩してきた。そうした相手への対応がドイツは苦手です」
――高さや強さはありますが、ドイツのCB陣は小回りが利かない印象があります。
「フンメルス、ボアテング、ズーレは背が高い。でも、小柄な選手が細かいタッチで崩してくるプレーが苦手。日本人が得意なプレーですし、香川も岡崎(慎司)もできます。ブラジル戦では相手のプレッシャーに苦しみ、うまくボールを回せませんでした。ただ、他のトップクラスのチームを観ていると、(ドイツは)それほど心配しなくていいと思う。スペインとブラジルが特別ですからね」
――ロシアワールドカップでもスペインとブラジルは優勝候補に挙がっています。
「イングランド、フランス、アルゼンチンも強い。私はアルゼンチンの選手が好きなんです。アグエロはわからないけど、メッシはたぶん(今大会が)最後のワールドカップ。良いサッカーを観たいですね。ファイナルは、もう一度ドイツ対ブラジルを観たい」