■一瞬の隙を見逃さない試合巧者の「完勝劇」の裏側

 その影響だったかどうかは分からないが、42分に鹿島が鮮やかなカウンターから先制ゴールを決める。

 小川からのボールを今季初出場のエウベルが回り込むように走りながら受けようとした瞬間に、東京VのDF鈴木海音が高い位置でチャレンジに行って外されてしまったのだ。

 エウベルがそのままドリブルで持ち込んで、最後はゴール前に走り込んだレオ・セアラが決めた。

 鈴木は、26分にもやはりエウベルに対して無理なチャレンジに行って外されていたのだから、もう少し慎重な対応が求められた場面だった。経験不足を露呈してしまった形だ。

 城福監督は森田の交代と失点の因果関係を否定したが、やはり、相手のちょっとした心理的な隙を突く、鹿島らしい得点ではあった。

 そして、東京Vが反撃を試みようとした矢先の後半の50分に左CKからのボールを植田直通がヘディングで折り返し、最後はレオ・セアラが決めて2点差とした。両チームの実力差を考えれば、これで勝負は決した。

 相手の隙を突いて前半終了間際に先制し、後半立ち上がりにセットプレーから追加点を決める……。まさに、試合巧者らしい鹿島の2得点だった。

 そして、その後は鹿島が完全に試合をコントロール。ダメ押しの3点目を決めることはできなかったが、最後は吉田湊海や元砂晏翔仁ウデンバといった若手2人を起用するなど余裕を持って逃げ切り、鹿島としては今シーズン初めての完勝となった試合だった。

つづく

 

(2)へ続く
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