■「狙い通りのものだった」(中村)
しかし後半、先制したのはオランダだった。後半5分、セットプレーの2次攻撃を浴び、前線に残っていたファン・ダイクにヘディングで決められた。微妙な均衡の上に成り立っていた0-0を破られたことになったが、今の日本は1失点で崩れるチームではなかった。
ビハインドになったことをきっかけに攻撃の意欲を高めていくと、久保と中村敬斗が絡んで左サイドから崩す。後半12分、ボールを持った中村を久保が追い越してパスを受けて深い位置まで進み、守備陣を引き付けて中村にリターン。背番号13は小刻みなドリブルでゴールから遠ざかりつつ、会心の右足シュートで試合を振出しに戻した。
「(久保が)パスをくれることはわかっていた。もらう前から、どういう形で打つかイメージできていて、ニアで股を開けさせてシュートという狙い通りのものだった」(中村)。2期目の森保ジャパンで最も躍進した選手の1人である中村が、W杯初出場初ゴールでチームを救った。
勢いに乗りたい日本だったが、後半19分にクリセンシオ・サマーフィルのシュートがネットを揺らし再び1点ビハインド。さらに、久保が相手との接触でひざを痛め、自ら交代を要求するアクシデントも発生した。
重苦しい雰囲気を吹き払ったのは選手交代の妙。選手交代で左サイドの守備力が落ちたオランダに対し、日本は対面する右サイドを伊東純也と菅原由勢のコンビにして攻撃的に制圧。さらに、ボールを保持して時間消費を狙うオランダに対し、後半39分に前からのチェイサーとして塩貝健人を投入して追撃を強めた。
日本の強い意志が実ったのは後半44分。右コーナーキックから放たれたボールに小川航基が強いインパクトで合わせ、鎌田の頭で軽くバウンドしてゴールに吸い込まれた。
2度追いついての引き分けという結末に、スタジアムは日本が勝ったかのような雰囲気になったが、「次でしっかり勝ち点3を取って、突破を決めたい」と鎌田が言うように日本の選手の視線は、2戦目となるチュニジア戦に向けられていた。キックオフは、日本時間21日の13時だ。
■試合結果
日本代表 2-2 オランダ代表
■得点者
50分 フィルジル・ファン・ダイク(オランダ)
57分 中村敬斗(日本)
64分 クリセンシオ・サマーフィル(オランダ)
88分 鎌田大地(日本)















