FC東京「土壇場の同点ゴール」起点となったのは、セルティックからレンタル移籍の23歳【Jリーグ2026年の新たな見どころは「センターバックの成長」】(1)の画像
アルビレックス新潟でプロキャリアをスタートさせ、スコットランドを経てFC東京に加入した稲村隼翔。武器はパス能力の高さ。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 2026年のJリーグが開幕し、特別リーグとなる百年構想リーグが始まった。PK戦が導入されるなど、目新しい大会ではあるが、他にも目を引くことがある。日本サッカーの発展を示すセンターバック(CB)の成長について、サッカージャーナリスト後藤健生がつづる。

FC東京が土壇場で勝点獲得

 特別シーズンの「J1百年構想リーグ」が開幕。第2節では味の素スタジアムでFC東京対浦和レッズの試合を観戦した。

 前半はFC東京の守備陣が巧みに浦和のパス回しを分断してゲームを支配。シュート数でも6本対2本と上回ったがチャンスを決めきれず、逆にFKから浦和に押し込まれる場面もあったが、これは8分を上回る長~いVARの結果、オフサイドと判定されてゴールは取り消された。

 しかし、後半に入ると前半はトップ下的なポジションにいた渡邊凌磨のポジションを上げた浦和が長いボールを使って攻撃の圧力を強めて互角の勝負となり、78分には左サイドをドリブルで突破したマテウス・サヴィオのクロスからの跳ね返りを渡邊がシュート。これがDFに当たってゴールに飛びこんで浦和が先制した。

 その後は、浦和がFC東京の反撃を抑え込んで1点を守り切るかと思われた。だが、アディショナルタイムに入った93分に東京の左サイドバック橋本健人のクロスをゴール前で受けた山田楓喜が落ち着いて決め、FC東京が土壇場で同点とした。

 そして、PK戦に突入すると浦和の2人目のマテウス・サヴィオが外し、東京がPK勝ちで勝点2を手に入れた。

 FC東京は開幕節でも鹿島アントラーズと引き分けてPK戦で勝利しており、2試合を終えて0勝2分0敗ながら勝点を4に伸ばした。一方の浦和は1勝1分0敗でありながらFC東京戦がPK負けになったため、勝点はFC東京と同じ4に終わっている。

 引き分けでも勝点2を獲得できる、今シーズン独特のルールがあるからだ。

 通常のリーグ戦では引き分けチームには勝点1ポイントが与えられる。つまり、引き分けは勝利(3ポイント)の3分の1の価値しか認められないのに対して、「百年構想リーグ」ではPK戦に勝利すれば引き分けは勝利の3分の2の価値となるのだ。

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