■疑問符がつく自治体の姿勢
こうした経緯だったから、私は当然、スタジアムは「パナソニックスタジアム」になると考えていた。ところが、完成すると税金の関係で任意団体の「募金団体」が所有するわけにはいかず、スタジアムは地元吹田市に寄贈された。そして吹田市は「市立吹田サッカースタジアム」と命名、あろうことか、「命名権販売はしない」と宣言した。
吹田市が命名権を募集したのは2017年。応じたのはパナソニック1社で、2018年から22年まで5年間の命名権を取得し、「パナソニックスタジアム吹田」となった。5年間で10億8000万円。当時の消費税は8%だったから、それを差し引くとちょうど10億円、年間2億円ということになる。契約は2022年に更新され、2023年から2027年までの5年間、「消費税抜き」で10億円となった。
パナソニックは60億円(+アルファ)を建設費に注ぎ込んでスタジアムを完成させ、その結果として当然受けるべき「命名権」のために、さらに毎年2億円を支払っているのである。この状況と、吹田市の姿勢を、読者はどう考えるだろうか。









