■失われた30年ではない!

 しかし、ワールドカップに関して最大の変化は日本代表の存在でしょう。

 32年前のワールドカップには日本代表は出場していませんでした。前年にカタールのドーハで集中開催されたアジア最終予選。最終イラク戦のアディショナルタイムに同点ゴールを許した日本は、予選で3位となって出場権を逃したのです(アジアに与えられた出場枠はたったの「2」でした!)。

 それが、どうでしょう。2026年大会に日本代表は8大会連続で出場。その間に4度もグループリーグを突破し、今では世界の強豪と互角に近い戦いができるようになり、「ドーハの悲劇」のときにピッチ上にいた森保一監督は「優勝を狙う」などと公言しています。

 日本という国にとっての30年……。経済的には、まさに「失われた30年」でしたが、日本のスポーツ界にとっては「大躍進の30年」でした。

 サッカーの日本代表は世界の強豪国のひとつとなりましたし、野球でも野茂英雄さんがアメリカ大リーグ(MLB)に初めて挑戦したのが1995年でしたが、誰もが「本当に通用するのか?」と疑問視していたものです。だが、今では日本人選手がMLBで本塁打王争いをしたり、MVPを取るのが当たり前になっているのです。

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