■日本のライバルは「中国」
今年のはじめには、鉄道発祥の地であるイングランドを南北に貫く主要路線グランドセントラル線で日立製作所製の新型車両が採用されて話題になりました。
ちなみに、この車両はバッテリー・ハイブリッド車両。ディーゼル・エンジンとバッテリー、さらにパンタグラフを併用していて、電化区間も非電化区間も走り抜くことができる車両だそうです。
日本のライバルは、この分野でも中国です。
実際、世界の多くの国で鉄道を利用すると中国製の車両を見かけます。現在では中国の技術も進歩しており、近代的なデザインの車両が造られています。
それに、やはり価格的に中国製のほうが安上がりなので、発展途上国では中国製を採用することが多いのでしょう。
なぜ、安上がりなのか……。それを実感する経験をしたことがあります。
それは、2000年の夏に中国を訪れたときのことです。中国東北部吉林省の長春(「満洲国」時代には「新京」と呼ばれ、日本の傀儡国家の「首都」でした)で、東京工業大学(現、東京科学大学)の先生たちと一緒に「中国中車」の工場を見学に行ったのです。












