2025年のJ1リーグは、大きな盛り上がりとともに幕を閉じた。その成功ぶりは、観客動員数にも表れた。国内リーグとして欧州の5大リーグの一角を崩し、ベスト4へと至る道をサッカージャーナリスト大住良之がつづる。
■名古屋とG大阪は「クラブ記録」
「春秋制」最後の2025シーズン、Jリーグ(J1)の1試合平均入場者数が2万1246人を記録し、初めて2万1000人台となった。全380試合でJリーグのスタジアムを訪れたファンは延べ807万3557人。「800万人超え」も初めてのことである。
それぞれ19のホームゲームで最多入場者を記録したのは、今年も浦和レッズで、総入場者数70万9655人、1試合平均3万7350人だった。この浦和に加え、今季はFC東京(平均3万1590人、名古屋グランパス(3万2263人)、そしてガンバ大阪(3万7人)と、計4クラブが「3万人超え」を記録した。名古屋とG大阪は、「クラブ記録」である。
1992年、Jリーグがスタートするに当たって、当時の川淵三郎チェアマンは「プロとしての合格ラインは1試合平均1万人」と話した。当時者たちさえ予想がつかなかったスタート当時の爆発的ブームで、1シーズン目は1万7976人を記録。2シーズン目の1994年には1万9598人と、2万人に近づいた。












