■Jリーグを活性化させた「新スタジアム」
Jリーグはホームスタジアムのキャパシティを「1万5000人以上」と規定していたが、それに満たないスタジアムも少なくなく、最初の10年間におけるJリーグの最大の課題が「スタジアム」であったことは間違いない。Jリーグの誕生に合わせて新しく建設されたのは、鹿島アントラーズが使用する1万5000人規模(当時)の「カシマスタジアム」ひとつで、他は旧式のスタジアムに手を入れる程度で使用していたからだ。
札幌ドーム(収容4万2300人)、埼玉スタジアム(6万3700人)、味の素スタジアム(5万人)、豊田スタジアム(4万人)、そして神戸ウイングスタジアム(当初はワールドカップ仕様で4万2000人)といった新スタジアムがJリーグを活性化させたのは間違いない。カシマスタジアムも4万人規模に「増築」され、2000年代の最初の10年間、Jリーグは着実に入場者数を戻し、2010年には1試合平均1万8428人。1994年に記録された1万9598人の記録に近づいていった。
つづく













