■31年前との「一番の違い」は日本代表
さて、私があらかじめ国内便をすべて取り、ホテルも取っておくことができた背景には、忘れてならない要因がある。日本代表が出場していなかったことだ。これが、今回のワールドカップと31年前の大会の最も大きな違いと言えるだろう。
日本代表はアジア予選を勝ち抜いてワールドカップ初出場を果たす力は十分あったし、ハンス・オフト監督率いる日本代表は、ワールドカップでも、勝てないまでも、美しいチームプレーでファンを楽しませることができただろう。しかし1993年10月にカタールのドーハで開催された「アジア最終予選」で出場権獲得まであと一歩のところまで迫りながら、後半アディショナルタイムにイラクに同点ゴールを許し、出場権を取り逃がしていた。
ただ、ワールドカップの取材の場に立つと、私は「ドーハの悲劇」のことはあまり思い出さなかった。サウジアラビアの試合も韓国の試合も見たが、不思議に悔しさは沸いてこなかった。それは、私が、1974年以来もう20年間も、「日本のいないワールドカップ」を見慣れてしまっていたからに違いない。
今回は違う。抽選会が終わったら、まず日本のカードを中心に、グループステージの取材計画を立てなければならない。そしてノックアウトステージについては、完全に白紙だ。グループで1位か2位に入ったら、その時点でラウンド32の試合日や会場が決まる。しかし「3位突破」となったら、グループステージがすべて終了するまで行き先未定ということになる。ラウンド32の試合は、もしかしたら翌日かもしれないし、6日後かもしれない。
同じ「アメリカ大会」と言っても、あらゆる面で「31年前」とはまったく違うワールドカップ。さて、抽選結果はどうなるか―。










