サッカー日本代表の年内の活動が終了した。締めくくりとなる11月シリーズの2試合は、来年のワールドカップ本大会に向けて、何を日本代表にもたらしたのだろうか。サッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が、徹底的に語り合った!
■マイナスに働いた「両ウイング」の出来
――選手への良い評価が続きますね。
大住「ひとつこれはどうだろうと思ったのは、菅原由勢だね。ボリビア戦で先発したけど、前半だけで退いた。森保一監督は悪くなかったと言っていたけど、僕には悪かったと映ったな」
後藤「菅原がイエローカードをもらっていたのは、森保監督には交代の良い口実になったかな」
大住「チームが4バックを使っていたときには、菅原はもう少し武器になれていたと思う。3バックだと、動き出してからプレーするまでの距離が短くて難しいのかな。ミスが多かったよね。あそこで詰まっちゃうことが多かった」
後藤「前田大然もあまり良くなかったから、両ウィングの出来が攻撃にはマイナスに働いた」
大住「ボールの奪いどころが低い位置になると、両ウィングは活きないよ。前で取れれば両ウィングも活きると思うけど」
後藤「両ウィングが押し込めれば、チーム全体も前に行けるし。鶏が先か卵が先か、という話だね」
大住「現状でベストの左右ウィングは三笘薫と堂安律になると思うけど、前田にもう少し元気になってほしいよね」
後藤「どうしたんだろうね」
大住「やはりクラブでうまくいっていないというのが響いている感じがする」
後藤「クラブでちゃんとやっている人は調子が良いという当然のことが、今の代表ではあからさまに出ているね」
大住「クラブで使われるかどうかというのは、実力だけじゃないからねえ」
後藤「監督との相性とか、いろいろあるからね。それに冨安健洋はケガが治ったとしても、今は無所属でしょ。試合に出られないわけだよね。調子が良いか見極めることもできない」
大住「無所属ということは、どことでも契約できるということでしょ。移籍じゃないから」
後藤「そうそう。しかも移籍金なしで契約できるよ」








