■海外の「スタジアム名」を冠した駅名
海外にも、スタジアムの名を冠した駅名はある。
ソウルの「ワールドカップ競技場駅」は、地下鉄6号線にある。改札口を出て左に向かうと、古代ローマの劇場のような巨大な半円形の階段があり、エスカレータを昇ると目の前に2002年ワールドカップ開幕戦と準決勝(韓国×ドイツ)を開催した巨大スタジアムがそびえている。試合のない日にも乗降客が多いのは、スタジアム内につくられたショッピングモールとシネコンがお目当てだ。
ブラジルのリオデジャネイロといえば、1950年ワールドカップの「優勝決定戦」で20数万人をのみ込んだという伝説があるマラカナン・スタジアムだ。現在の最寄り駅はメトロの「マラカナン駅」で、2階建ての駅舎を出て陸橋にかかると、マラカナンの壮大な全容を見ることができる。
スペイン・マドリードのメトロ「サンチャゴ・ベルナベウ駅」は、もちろん、レアル・マドリード所有のホームスタジアムの最寄り駅。かつては国鉄のチャマルティン駅から30分ほど歩いたものだったが、今では多くのファンがチャマルティン駅から3駅のメトロを利用している。この駅は、1982年、スペイン・ワールドカップの直前に開業した。
ミラノのACミランとインテル・ミラノの両巨大クラブが使う「ジュゼッペ・メアッツァ・スタジアム」は、1980年に「サンシーロ・スタジアム」から改称された。「ジュゼッペ・メアッツァ」はこの年に死去したインテルのレジェンドの名である。だからACミランのファンや多くの市民は今もこのスタジアムを「サンシーロ」と呼ぶ。メトロの「サンシーロ駅」はスタジアム名と言っていいだろう。
サンシーロと言えば、ミラノ中央駅から路面を走る「トラム」で行くものだった。スタジアムの横に巨大な待機線があり、何百両ものトラムが待ち構えて、試合が終わると次々とファンを都心に送り届ける光景は圧巻だった。2013年にメトロが開通し、輸送の主役は代わった。だが現在もトラムは規模を縮小して運用されている。









