■まさかの結果で「2クラブ」が脱落

 優勝争いも、残り3節になってグッと絞られた観がある。10月25、26日の両日に開催された第35節のビッグカード「京都×鹿島」で、鹿島が後半アディショナルタイム6分、まさに最後のワンプレーでFW鈴木優磨が同点ゴールを決め、1-1の引き分けに持ち込んだことは、優勝争いに大きな意味を持つことになるかもしれない。京都が1-0のまま押し切っていれば、鹿島は柏に勝点66で並ばれ、得失点差も鹿島が23、柏が22と、文字どおり僅差となるところだった。

 それだけでなく、京都も上位2チームから2ポイント差の勝点64、得失点差23となり、残り3節は混沌とした状況になるところだったのだ。さらに、これらのチームを追うヴィッセル神戸も、すでに降格が決まっていた新潟を相手に2-0から終盤に2失点して2-2の引き分けで終わっていなかったら、勝点64、得失点差16ないし17と、「優勝争い」に生き残っていたはずである。

 この第35節では、広島が横浜FMに0-3で敗れる「波乱」もあった。この結果、広島は勝点59のままで鹿島と「8差」となり、実質的に脱落となった。6位につけて数字の上では可能性を残していたFC町田ゼルビアは、浦和と0-0で引き分けたことで勝点57となり、完全に優勝争いの圏外となった。

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