
9月20日に行われたJ1リーグ第30節で、鹿島アントラーズが1−0で浦和レッズを下して首位浮上を果たした。その試合直後のインタビューで、決勝ゴールを挙げたFW鈴木優磨が自チームに苦言を呈した。
真っ赤に染まった埼玉スタジアムの一戦。立ち上がりから両チームの選手たちが激しくぶつかり合う展開が続いた中、前半14分に鈴木が相手のバックパスにハイプレスを仕掛けてGK西川周作のキックミスを誘い、短くなったパスをかっさらって無人のゴールにシュートを叩き込んだ。
幸先よく先制した鹿島だったが、その後は浦和ペースで試合が進んでピンチの連続。最後まで1点を守り切る粘り強さと勝負強さで勝利したが、試合後の鈴木に笑顔なし。ボール保持率38%対62%、シュート数9対17、コーナーキック3対7などのデータにも現れた劣勢の試合内容に、ヒーローとして登場したフラッシュインタビューで「勝点3を取れたことは良かったですけど、情けないゲームで、これじゃ優勝できないですね」と厳しい表情で言い放った。
さらに熱い思いを言葉に乗せる。「先制点を取ってから、これだけ押し込まれ続けるサッカーっていうのは必ず限界が来るし、もっと主導権を握ってやらないといけない。やっぱりサッカーの本質的な部分で、大舞台であればあるほど“ボールを受けるのが怖い”という選手が多すぎる。こういう舞台だからこそ“やってやる”“ボールをよこせ”っていう選手がもっともっと出てこないとチームは成長しない」。首位浮上を果たしながらも「ハッキリと厳しいことを言えば、優勝はたぶんできないです。このままだと」と続けた。