
J1昇格をかけたJ2リーグの戦いが激しさを増している。中でも注目は、ジェフユナイテッド千葉だろう。はたして、悲願ともいえる17年ぶりのJ1復帰はかなうのか。サッカージャーナリスト後藤健生が上位直接対決となった徳島ヴォルテス戦を踏まえ、古豪の今後を占う!
■最も難しい「ゴール前の質」の向上
今季のジェフユナイテッド千葉は、昨年に比べて確かに得点は減ったが、これは昨年、小森飛絢というゴールゲッターがいたからだ。小森はJリーグ1年目の昨シーズン、23ゴールを決めてJ2得点王に輝いたが、2025年1月にベルギーのシント・トロイデンに移籍。半年後の6月に浦和レッズに完全移籍している。浦和ではJ1リーグで5試合に出場して4得点と、得点力の高さをあらためて示している。
その小森の不在は千葉にとって、やはり影響は大きいことだろう。
徳島ヴォルティス戦でも、組織的によく整っており、攻撃の回数は多かったが、ゴール前での決定的チャンスに結びつく回数が多くなかったのが気になった。
小林慶行監督は、「そこは伸びしろ。ゴール前の質を上げていく」と言うが、それが最も難しいところであることは監督自身よくご承知のはずだ。
つまり、残り試合でのストライカー陣の頑張りに、千葉の今シーズンの運命が懸かっていると言ってもいいのだろう。