■「攻撃力が足りない」という声も

 悲願の昇格を目指す今シーズンは、小林監督も軌道をやや修正。よりバランスのとれた安定したチームを目指しているようだ。

 ただ、これまでも千葉の試合をずっと見てきた人の中には、昨年までのアグレッシブさを思い出すからなのか、「攻撃力が足りない」という声もあったが、僕は非常にバランスが取れたチームだという印象を受けた。

 昨年、一昨年の失敗を繰り返さないために、小林監督はあえて迫力には欠けるが、より緻密で確実性の高いプレーを追求しているのだろう。

 今シーズンは26試合を終えて14勝6分6敗の勝点48。得点が37点で失点が23となっている。1試合平均得点は1.42点である。

 得点力では、7位に終わった昨シーズンが38試合で得点67(1試合平均1.76)だから、確かに得点は減っている。ただ、一昨シーズンが42試合で61得点(平均1.45)だから、今シーズンは一昨年とほぼ同じ得点力ということになる。

 ちなみに昨年の失点が48、一昨年が53だから、失点が減っているのは明らかだ。GKのホセ・スアレスの好守もあり、徳島戦でも後半の猛攻をしのぎ切ることに成功した。

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