■ハイプレスからの先制点と全体が連動した2点目
【J2リーグ第23節 7月12日 18時03分キックオフ 水戸 1ー0 富山 ケーズデンキスタジアム水戸】
J2で首位を走る水戸ホーリーホックが、不敗記録を更新している。森直樹監督が指揮するこのチームは、4月12日の第9節から負けていない。7月12日に行なわれた第23節では、カターレ富山を3対0で退けた。不敗記録は「15」となり、クラブ最多を更新中だ。
富山とのホームゲームは前半を0対0で折り返すが、後半開始直後にスコアを動かした。56分、2トップの渡邉新太と寺沼星文が相手CBにプレスをかけ、左MF斉藤俊輔が敵陣でパスカットに成功する。カウンターのシチュエーションだ。
斉藤は単独でボールを持ち運び、ペナルティエリア左の渡邉へパスを通す。背番号7が相手をふたり引きつけて斉藤へボールを戻すと、背番号8がペナルティエリア内から左足でネットを揺らした。前半から繰り返してきたハイプレスから、水戸は先制点を奪った。
64分の2点目は、自陣からのビルドアップと見事な連動から生まれた。左CB鷹啄トラビスと左SB大森渚生が相手のプレスを回避し、左ボランチ大崎航詩を経由したボールが、センターサークル内のMF加藤千尋へ入る。さらに右SB飯田貴敬へボールがつながり、飯田がサポートした右ボランチ塚川孝輝へ短くつなぐ。
ここで、崩しのスイッチが入る。塚川がワンタッチで縦パスを入れる。ペナルティエリア内でDFを背負うFW寺沼星文が、ペナルティアークに入ってきた左MF斉藤俊輔へボールを落とす。U-20日本代表に名を連ねる20歳が、自身この試合2点目となるゴールを右足で流し込んだのだった。
チャンスシーンではどんどん選手が前へ飛び出し、ボールに関わり、ボールホルダーを追い越す。水戸らしさがはっきりと表われたゴールシーンである。