【“大混戦”から徐々に開きつつある差……J1序盤戦の勢力図(2)】浦和と広島は上位争いの射程圏内。ここからの神戸、川崎、名古屋の巻き返しはあるかの画像
ヴィッセル神戸の大迫勇也、浦和レッズの松尾佑介、サンフレッチェ広島のジャーメイン良、川崎フロンターレの脇坂泰斗、名古屋グランパスのマテウス 撮影:中地拓也

 まだシーズンの折り返しにもなっていない時点で、優勝争いというワードを使うには気が早いが、現時点で”トップグループ”と呼べるのは首位の鹿島アントラーズ、2位の柏レイソルに加えて、3位の京都サンガ、4位の浦和レッズ、3連勝で5位に浮上してきたサンフレッチェ広島か。首位の鹿島と5位の広島は勝ち点8の差があるが、広島は1試合少ない。

 4位の浦和は安定した守備をベースに、いかに得点力を伸ばすかが、キャンプからのテーマとなっていた。序盤戦は攻撃の中心である渡邊凌磨が第2節の京都戦で負傷するアクシデントもあった中で、しばらく得点力不足に苦み、なかなか勝ち点を伸ばすことができなかった。
 しかし、4月13日の町田戦から5連勝の間は攻守のバランスがよく、デザインされたセットプレーも効果を発揮して、この間に10得点を記録した。
 1トップに定着した松尾佑介が3得点をあげるなど、前からの守備と鋭い裏抜けを武器にチームを引っ張ったが、右サイドバックの石原広教と左の長沼洋一が守備を安定させたこと、そして中盤のセカンドボールで相手を上回れたことも5連勝の大きな要因となった。

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