■「ついていけなかった」出足とスピード
試合はキックオフ直後に鹿島の鈴木優磨、そして3分に川崎のエリソンと両チームのエースがミドルシュートを撃ち合って始まった。そして、6分には河原創のサイドチェンジから右CKを獲得した川崎が先制に成功する。山本悠樹のキックをニアに走り込んだ佐々木旭がうまく頭で合わせてコースを変えた(得点は7分)。
そして、その後も川崎が何度もチャンスを作った。
10分には、鹿島のCKからカウンターを発動。ACLE決勝大会から好調を持続している伊藤達哉がドリブルで持ち込んで、左から走り込んだマルシーニョに合わせたが、マルシーニョのシュートはGKの早川友基が防いでCK。16分には左サイド深い位置でボールを奪った川崎。最後は、このところ進境著しい大関友翔が持ち込んでシュートを放つが、これはわずかに右にはずれる。
高い位置からプレスをかけてボールを奪い、奪ったボールをドリブルまたはロングレンジのパスを使って素早く相手陣内に持ち込み、アタッキングサードでは川崎らしいパスワークで崩す……。川崎の攻撃がいかに機能していたかは、前半だけで9本のCKが記録されたことでも分かる。
鹿島の鬼木監督は「出足やスピードについていけなかった」と、前半を振り返った。