■坂本一彩、後藤啓介、塩貝健人ら若手の抜擢は
最後のFWは、最終予選を支えた上田綺世(フェイエノールト)と小川航基(NECナイメンヘン)と今季セルティックで公式戦33ゴールという驚異的な数字を残している前田大然の3人で決まりだろう。正直、面白味はないが、森保監督というのはリスクを取らない指揮官。計算できる人材をベースにチーム力をアップさせていくことを考えるはずだ。
もちろん、2003年生まれの坂本一彩(ウェステルロー)や2005年生まれの後藤啓介(アンデルレヒト)、塩貝健人(NECナイメンヘン)のような若手を抜擢してほしいという意見も少なくないが、次のシーズンで彼らが驚異的な成長を遂げない限り、2026年W杯参戦は難しそうだ。
「代表はやはり与えられるものではなく、自分たちでつかみに行くもの。もちろん経験値の低い選手にはチャンスを与えることはしないといけないと思いますが、かなり高いレベルにきてもらわないとそのチャンスもつかみ取れない。それを選手の活躍に期待していきたいと思います」
3月21日の記者会見で森保監督は改めて強調していたが、残り1年間で既存戦力をしのぐ若手が出てくる可能性は低いというしかない。となると、今回も久保建英がフィールドプレーヤー最年少ということになってしまうし、先々を考えると厳しい状況だが、とにかく今の最強メンバーで頂点を目指していくしかないだろう。
願わくば、今回選んだ26人以外の意外な選手が台頭してくれれば理想的だが、果たしてサプライズはあるのか。そこにも注目しつつ、今後の動向を見続けていきたいものである。
(取材・文/元川悦子)