■小学生時代から注目を集めていた逸材

 現在27歳の佐藤は、東京都出身。小学生時代から逸材として注目を集め、FC東京のU-15、U-18で活躍した後、明治大学では安部柊斗瀬古樹、中村健人、中村帆高森下龍矢を擁したチームの中心選手として大学三冠達成に大きく貢献した。プロでは、2020年にギラヴァンツ北九州に入団した後、2023年から2シーズンはザスパクサツ軍までプレー。そして今季、J2昇格を果たした愛媛に加わると、10番を託されながらベンチスタートが多く、この日がスタメン出場2試合目だったが、自らの“左足ひと振り”でスタジアムの歓喜に包み込んだ。

 試合は、後半31分にいわきの山下優人がこちらも美しい直接FK弾を決めて1−1で試合終了。ヒーローになり損ねた佐藤だが、次節以降も自慢の左足でチームをJ2最下位脱出に導いてくれるはず。その期待感が高まる圧巻の直接FK弾だった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3