北川航也と鈴木章斗は成長株

 そういう観点でFWから見ていくと、今季J1で実績を残している28歳の北川航也(清水)、21歳の成長株・鈴木章斗(湘南)、京都サンガの快進撃を支える25歳の大型FW原大智の3人が有力だろう。
 北川はご存じの通り、第一次森保ジャパン発足当初の2019年アジアカップ(UAE)に参戦したこともあるFWだ。6年前は「大迫勇也(神戸)の後継者候補」と期待されながら、想像以上の重圧に苦しみ、代表定着は叶わなかった。その後、オーストリアで武者修行を経て、清水に復帰。キャプテンとしてチームを支えているが、当時に比べて人間的にも成長し、自信を持ってプレーできている印象だ。
「自分が点を取れなくても守備をしっかりするという原点に立ち返ればいいことが分かった」と本人も今季開幕前に神妙な面持ちで語っていたが、自分のやるべきことを明確に見据えている点は心強い。
 鈴木に関しては、間違いなく次世代を担うFWの1人。今季開幕当初は湘南の快進撃を支えており、ここへきて対戦相手の対策もあって少しゴールが止まっているが、ポテンシャルの高さは折り紙付きだ。湘南の坂本紘司代表取締役GMも「彼の空中認知感覚は人に教えられるものではない」と太鼓判を押しており、早いうちに国際舞台を経験させたほうがいい人材だと言っていい。

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