■「頑張る」以上のことができるように

 その東京Vが、さらなる躍進も期待された今シーズンは第7節終了時点で12位と苦労している。

 たしかに、選手たちは昨年の初めに比べれば大幅な成長を見せている。J1の高いプレー強度の中でもボールをつなぐだけの技術を身につけ、「ただ頑張る」以上のことができるようになっているのだ。

 だが、その分、「ハードワークを惜しまない」という昨年に見せていた姿勢が薄れてしまう瞬間があるのだ。ボールを奪った後の選択を間違えて、それが苦戦に結びつく場面が何度もあった。

 相手ボールに対して、複数人でプレッシャーをかけてボールを奪う。だが、全員が相手ボールを奪うためにオリジナル・ポジションから離れて追い回すのだから、ボールを奪った瞬間には選手の配置が崩れていて攻撃に転じられない場面も多い。

 そこで、奪ったボールをどのようにつないで攻撃に転じるのかの選択が難しくなる。高い位置でボールを奪いさえすれば、それだけで自動的に攻撃の形ができるわけではないのだ。

(2)へ続く
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