■主審の「心理的負担」が軽減

 現行のルールは2000年に改正されたもので、この年のIFABの年次総会では、ステップ数を制限するのではなく、GKによるボールの保持時間が「5から6秒」を超えた場合に間接フリーキックを与えると決議され、最終的にルールでは「6秒を超えて保持した場合」と明記された。しかし、やはり罰則が間接フリーキック(当然ペナルティーエリア内での)という重いものであるため、GKが長時間保持していても主審は「早くプレーしなさい」と促すだけで、ほとんど反則はとっていない。

「私が現役の審判員だったときに、この反則をとったのは2回だけだった」と、エラリー氏は、3月1日の記者会見で告白している。国際サッカー連盟(FIFA)の審判委員長として、このIFAB年次総会の記者会見に同席したピエールルイジ・コリーナ氏(2002年ワールドカップの決勝戦主審)は、「私はとったことがない」と語った。「6秒ルール」は「死文」同然だったのである。

 今回の改正はさらにGKに2秒の猶予を与えるとともに、罰則を「コーナーキック」としたことが大きなポイントだ。ペナルティーエリア内の間接フリーキックと比較すると、主審に与える心理的な負担が大きく減り、より実効性のあるルールになると期待されている。

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