Ｊ１のＦＣ東京の歴戦のキャプテンが３月４日、驚きの姿を披露した。気合いの伝わる変貌ぶりだが、さすがにファンも驚きを隠せなかった。
世界中の国で、首都に本拠地を置くチームは強いものだ。国内外から多くの人が集まり、高い注目度の中で磨かれていくのだ。
昨季からＪ１では、東京都をホームとするチームが３つ戦っている。昨季序盤から初昇格ながら首位を争ったＦＣ町田ゼルビアと、１６年ぶりに戻ってきたＪ１で躍動した東京ヴェルディ、そしてＦＣ東京だ。
Ｊリーグ草創期に盟主として君臨したのは東京Ｖだが、近年のＪ１で東京の顔として戦ってきたのはＦＣ東京だった。だが昨季、Ｊ１での最終順位は、町田が３位、東京Ｖが６位、さらにＦＣ東京が７位と、東京３チームの中では一番下の順位となってしまった。
クラブは巻き返しを図るべく、松橋力蔵監督を招へい。そのチームをピッチ内でキャプテンとしてけん引するのが、小泉慶だ。
今年の４月で３０歳になる小泉は、歴戦の選手だ。流通経済大学付属柏高校卒業後にアルビレックス新潟に加入すると、すぐに出場機会をつかみ始める。その後、柏レイソル、鹿島アントラーズ、サガン鳥栖でプレーし、２０２３年に完全移籍でＦＣ東京に加わった。
多くのクラブを渡り歩いたのは、力を認められ、必要とされた証である。Ｊ１通算出場数は、もうすぐ３００試合に到達しようとしている。その周囲からの信頼感で、昨年は３人体制のキャプテンの一角を担い、今季からひとりで主将の重責を負うことになった。
２０２５年のＦＣ東京は開幕戦をものにしたが、続く第２節で町田に敗れた。名古屋グランパス相手に勝利を取り戻したものの、前節は鹿島に敗れていた。小泉は開幕から３戦連続で先発しており、中２日で臨んだ鹿島戦では交代出場でピッチに立ったが、チームに勝利を届けることはできなかった。
何か思うところがあったのだろう。鹿島戦から３日後、小泉は練習場に驚きの姿で登場した。頭を丸刈りにして現れたのだ。
クラブ公式サイトの選手紹介のページで、小泉は伸びた後ろ髪も含めて、少しウェーブのかかった髪をきれいにまとめている。だが、クラブのＳＮＳで公開されたこの日の小泉は、スキンヘッドのような丸刈り姿だった。
