■選手を入れ替えた後半直後に失点し…

 前半の仙台は、シュートへ持ち込む形をなかなか作り出せなかった。公式記録上のシュートは、わずかに1本である。風上に立つ後半は、失点を防ぎながら相手ゴールをこじ開けられるか。ここに、ふたつ目のポイントがあった。

 仙台の森山佳郎監督は、後半開始からメンバーを入れ替えた。右MF有田恵人を下げ、FW荒木駿太を投入する。荒木と宮崎が2トップを組み、郷家は本来の右MFへスライドした。

 しかし、選手の入れ替えが試合の流れに影響を及ぼす前に、失点をしてしまう。52分、徳島のボランチ鹿沼直生と1トップ渡大生の連携に右サイドを崩され、ゴール前へ入ってきたFWジョアン・ビクトルにワンタッチゴールを決められてしまった。徳島は開幕節で藤枝MYFCを2対0で退けており、この場面でも攻撃陣がクオリティを発揮したのだった。

 追いかける展開となった仙台は、56分にボランチ工藤蒼生が退いてMF武田英寿が起用される。浦和レッズから完全移籍の23歳は、左足のキック精度に定評がある。武田が入ってからCKの脅威度が増し、流れのなかからも決定機を作れるようになっていく。

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(2)へ続く
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