![「完成度が低い」J2千葉に勝利、ロドリゲス新監督が率いるJ1 柏のキーマンは「浦和からの新戦力」小泉佳穂【Jリーグ開幕直前、2つのカップ戦から見えた「2025新シーズン」の行方】(1)の画像](https://soccerhihyo.ismcdn.jp/mwimgs/4/b/660w/img_4b31ff8fa56a9b6aec1354ad725dfa9b299066.jpg)
2月14日に迫ったJリーグ開幕を前に、先週末2つのカップ戦が行われた。その2試合からサッカージャーナリストの後藤健生が、試合に臨んだ4チームの現状からJリーグの今後まで、ズバリ占う!
■移籍したマテウス・サヴィオの「代役」
Jリーグ開幕を目前に、それぞれのチームが、それぞれの事情を抱えながら準備に余念がない。
昨年度の主力が残留して、今シーズンはさらに完成度を上げたいチーム。監督が交代してプレースタイルを変えようとしているチーム。選手の大幅な入れ替えがあったチーム。初めてのJ1リーグ昇格で盛り上がっているチーム……。
週末のプレシーズンマッチでも、それぞれの課題とそれへの向き合い方が見えていて興味深かった。
第29回ちばぎんカップでジェフ・ユナイテッド千葉に快勝した柏レイソルは、リカルド・ロドリゲス監督の就任によって大きくスタイルを変えようとしているチームだ。
キャプテンで生え抜きの古賀太陽をはじめ、選手の多くが残留しているが、何と言っても大きな影響がありそうなのが、昨シーズンまで攻撃の組み立て役だったマテウス・サヴィオの移籍である。その穴をどうやって埋めるのか……。
代役候補は、マテウス・サヴィオと入れ替わるように浦和レッズからやって来た小泉佳穂だった。浦和時代にはリカルド・ロドリゲス監督の下で戦った経験があるだけに、チームへの融合も順調そうだ。
そして、右のシャドーに入った小泉は素晴らしいプレーで柏の攻撃を活性化させた。
試合は、前半の3分に左タッチライン沿いにドリブルで抜けた小屋松知哉がそのままボックス内に持ち込んで、ファーサイドのゴール右隅に流し込んで、柏があっさりと先制して始まった。
千葉の選手がまだゲームに入り切れていない隙を衝いての先制弾だった。
昨シーズンまでは、インサイドハーフ的なプレーをしていた小屋松を、3-4-2-1の左ウィングバック(WB)として起用したところが、リカルド・ロドリゲス監督のアイディアだった。
そして、小屋松は前半終了間際に2点目を決め、後半立ち上がり46分のゴールもアシスト。2ゴール1アシストの大ブレークとなった。
もっとも、チーム全体としては、小屋松のいる左サイドではなく、右サイドからの攻撃が目立った。その右サイドで攻撃を組み立てたのが、小泉だったのである。