
Jリーグで実績のあるジャーメイン良、田中聡、菅大輝の3人が順調な適応を見せていることがハッキリしたサンフレッチェ広島。しかし、今季の上積みは彼らだけではない。
2月8日のヴィッセル神戸戦では、明治大学から加わった2列目のダイナモ・中村草太が後半途中から出て攻撃のギアを上げ、20歳の越道草太もこれまでの右WBではなくシャドウでプレー。満田誠が出番なしに終わるほどの豊富な選手層を見せつけたのだ。
とりわけ、中村はトルガイ・アルスランや加藤陸次樹とは異なるタイプのアタッカーとして重宝されたそうだ。2024年の関東大学サッカーリーグでMVPに輝いた逸材はスピードとアグレッシブさに秀でていて、得点もアシストもできる。これだけグイグイと動いてくれれば、スペースも生まれやすいし、周りもかなり助かるだろう。
今季の広島はJリーグ、YBCルヴァンカップ、天皇杯に加えて、前半はACL2、後半はACLエリートを控えており、1年通して超過密日程が続く。
「我々は選手数がJリーグで一番少ないんじゃないかと思いますし、この後もACL2のベスト16(12日のナムディン戦)が入って、さらに16日には町田戦もある。少ない選手数でやっていかないといけないことを考えた時に、目の前の1試合1試合に集中することが大事だと思います」とスキッベ監督も語っていたが、そういう時に流れを変えられるフレッシュなアタッカーがいれば心強い。中村は今季の切り札になるかもしれない。