■FWの“他の策”は

 一方で気になるのがFWの「プランB」以降である。昨季、サンタナが先発落ちしている間にブライアン・リンセンが存在感を発揮していたが、このオランダ人FWはもういない。
 当然、昨季J1・5得点の長倉、同J2・4得点の高橋の成長は必須となるが、それ以外にどう手を打つか。その中で現実的なのは、あり余る2列目の選手をFWに上げて“ゼロトップ”の可能性を模索すること。たとえばサヴィオはその適任者。そのサヴィオの今季の主戦場となりそうな左には他の選手も控えているだけに、実現に問題はない。
 浦和の昨季のチーム得点数は「49」。得点数1位・サンフレッチェ広島の「72」には遠く及ばない数字である。シーズンを通していかに得点パターンを構築できるか、仮に、大きく伸ばすことができなくても、勝負所で1点をもぎ取ることができるか、優勝争いをするチームにおいては大きなテーマとなる。
(後編へつづく)

(2)へ続く
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