【水戸戦は1-1のドロー。鬼木体制事実上の初陣で見えた鹿島の現在地(1)】レオ・セアラ、荒木ら前線4枚の豪華タレント以上に躍動した後半のユニット。開幕に向けた指揮官の決断は?の画像
鹿島アントラーズのレオ・セアラ、鈴木優磨、荒木遼太郎 撮影:中地拓也

 ケーズデンキスタジアム水戸に1万超の大観衆が集まる中、2月1日に行われたいばらぎサッカーフェスティバル。鹿島アントラーズにとっては、国内7冠の名将・鬼木達監督率いる新体制の実質的なお披露目試合という位置づけだった。

 対戦相手・水戸ホーリーホックは若手主体の陣容。前からアグレッシブにレスを仕掛けてくると見られただけに、丁寧なつなぎやビルドアップを志向するチームにとっては絶好のテストの場となった。
 この日の鹿島のスタメンは、GK早川友基、DF(右から)濃野公人、植田直通関川郁万安西幸輝。守備陣は昨季のベースと同じだ。ボランチは柴崎岳知念慶。宮崎キャンプでは柴崎・三竿健斗という組み合わせで1本目を戦うことが多かったが、指揮官も昨季デュエル王の存在は不可欠と考えているのだろう。
 2列目は右MFに荒木遼太郎、左MFに田川享介。家長昭博(川崎)のイメージと重なる荒木の右サイド起用は想定通りだが、田川の左サイドはやや意外。ただ、鬼木監督は爆発的なスピードを誇る田川を外で使った方が生きるという考えがあるのだろう。
 このポジションには長期離脱から復帰したチャヴリッチ、師岡柊生、松村優太ら複数の選択肢があるが、まずは田川をトライしたかったのではないか。
 そして2トップは鈴木優磨とレオ・セアラ。昨季合計36ゴールの2人にかかる期待は絶大だ。宮崎では2人が良好な関係性を構築しきれないところがあっただけに、1週間でどこまで前進したかが興味深い点だった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3