■新シーズン開幕を前に「スタート」の時期
「サポーター集団」や「ウルトラス」という呼称は、かつては「フーリガン」や「暴力」と同義だった。「ネオナチ」などの極右集団と結びついた時期もあった。しかし、それは過去のものとなった。サッカーは、存続の最大の危機であった「危険なスタジアム」の時代を乗り越えたのである。Jリーグがそこに多少なりとも寄与できたのなら、日本のサッカーファンにとって、とてもうれしいことだ。
しかし、日本のサポーターたちには、この1か月で、自分の服がちょっと小さくなったと思っている人がたくさんいるのではないか―。毎週あるいは2週に1度、スタジアムに行き、3時間近く立ったままで歌い、声を合わせて叫び、ジャンプし、アドレナリンを出しまくって、選手たちとともに戦っているサポーターたち。そんな「激務」から2か月も解放されてしまったら…。サポーターたちも、新シーズンに備えてトレーニングを開始する時期かもしれない。