■山田新に残る鬼木達監督の言葉

 24歳にして川崎の勝敗を背負う立場にまで成長したが、それと向き合う覚悟はできている。というのも、24年限りで退任した鬼木達監督から受けた「ストライカーはいろんなプレッシャーがある中で生きていかないといけない」の言葉を胸に秘めているからだ。
 試合に出場するストライカーには、サポーターやそれ以外のサッカーファン、チームメイトに監督など、さまざまな人から得点のプレッシャーがかかる。その重圧につぶされずに、その中で生き抜く必要性をしっかりと感じている。
「自分が決めればチームは勝てるので、そういうすごい重い責任がある」
 こう決意を固めながらも、「それすらも楽しみながらやれればいい」とも言い切る。
 そんな山田にとってさらなる成長のカギとなると思われるのが、前線での守備。森保ジャパンでの頭角を現している小川航基は、10月の時点で、サウジアラビア・ジェッダのスタジアムで「みんなヨーロッパでやっている選手が多い中で、基本的にはやっぱり前からボールを取りに行って自分たちで主導権を握るっていうのが頭にある。僕としてはすごくやりやすいというか、中途半端というよりかは、ちょっと前に行くような意識をみんな持っている」と語っており、これがヒントとなるかもしれない。

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