■細谷真大の決断

 一方で、U―23代表監督の大岩剛監督の信頼を勝ち得ていたことも含め、間違いなく頼りになるストライカーだ。パリ五輪の出場権を懸けたU-23アジアカップで大一番となったカタール戦では、コーチ陣から交代の献策も出る中で、大岩監督がピッチに立たせることを決断。それが実って、大きな価値のあるゴールを決めていた。
 その細谷は、パリ五輪終了後のA代表の舞台である9月シリーズの際に、「アジアカップの時と比べてプレーの幅も広がってますし、いいプレーをできる自信もあるので、違ったものを見せられる」と語っているように、得点以外でもチームに貢献できる幅を広げてきた。
 また、1トップ争いについても、自身の武器について裏への抜け出しと当たりの強さを挙げたうえで「それぞれ違った良さがあるので、その競争に入っていきたいっていうのがあるので、厳しいものにはなると思いますけど、爪痕を残せるように頑張りたい」と話して意気込む。
「あとは本当にワールドカップしかないので、オリンピックで得た経験もそうですし、繋げていかないといけない」
 こうも語る細谷は、海外や国内他クラブへの移籍の可能性もあった中で、25年は柏でプレーする方向。リカルド・ロドリゲス新監督の下でプレーの幅を広げることで、さらなる可能性も見せられるはずだ。24年はリーグ戦で6ゴールだった結果においても、23年の14ゴールのような目に見えるものが求められる。

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