■SBの人材難の苦しんだ24年
サイドバック(SB)についても、2024年当初は左SBの人材難に苦しみ、渡邉凌磨をコンバートする事態に直面している。途中から大畑歩夢が定着したが、彼は海外移籍を希望していて、近い将来にはチームを離れる可能性もあると見られる。
そこで今回、荻原拓也(ディナモ・ザグレブ)から復帰させることが濃厚という。荻原も欧州では前目でプレーしていたが、UEFAチャンピオンズリーグも経験し、視座が高くなったのは間違いないだろう。球際や1対1という部分も成長して戻ってくるはずだ。今夏、サガン鳥栖から獲得した長沼洋一ももっとやれるはず。彼を含めた競争激化がチームを活性化してくれれば理想的だ。
右SBについても石原広教が奮闘。しばしば関根貴大が穴を埋める形で乗り切ってきたが、今季もその形が続きそうだ。となれば、彼らにはさらなる守備力アップが求められる。2025年は勝負の年になるだろう。
そしてボランチだが、24年は伊藤敦樹(ヘント)の移籍によって、シーズン終盤はサミュエル・グスタフソンと安居海渡の2人に負担がかかりすぎる状況になってしまった。一時は原口元気もその位置を担ったが、「自分はボランチの選手じゃない」と言い続け、最終的には左ウイングに移動したため、手薄感が最後まで続いた。