■退屈そ~うな係員に「大いに疑問」

 飛行機に乗るときに手荷物検査が行われるのは、爆発物などを持ち込ませないためです。飛行中に爆弾が爆発したらどうなるか……。誰にも分かります。

 でも、飛行機だけでなく、たとえば新幹線で爆発事故(事件)があったら、どうなるのでしょうか。

 250キロで走行中の新幹線の中で爆発があったら、間違いなく大惨事になります。新幹線は最大で16両編成で運行されています。各車両にたとえば50人が乗っていたとしても(かなり、空いています)、16両で800人という計算になります。

 日航ジャンボ機墜落事故(1985年8月)では520名が犠牲となり、これが日本の民間航空史上最悪の事故とされていますが、新幹線で爆発が起こったら、これに匹敵する、いやそれを上回る被害が生じるわけです。

 他の新幹線とすれ違う瞬間に事故が起これば、2編成の乗客に被害が及びますし、車両が市街地に飛び出したりすれば、さらに被害は大きくなります。

 ですから、新幹線には飛行機と同様な手荷物検査が必要なのではないでしょうか。そして、できれば地下鉄でも検査は行うべきではないでしょうか。地下鉄サリン事件(1995年)も防げたかもしれません。

 もっとも、中国の地下鉄駅にいる係員はまったくやる気がなさそうで、退屈そ~うに仕事をしていますから、あれで本当に犯罪を防げるのかどうか大いに疑問に感じますが……。

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