■介入できるのは「4つの事象」のみ
VARというのは、ある意味できわめて禁欲的なシステムだ。
VARが介入できるのは「得点か得点でないか」、「PKかPKでないか」、「退場か退場でないか」、「警告、退場の人間違い」の4つの事象でのみ介入できるとされている。
それ以外の場面では、介入できないのだ。
たとえば、ペナルティーエリア外での、退場になる可能性のない反則については、誤審があってもVARは関与できない。
あるいは、ボールがゴールラインを割ったとき、明らかに守備側の選手が触れているのに主審(副審)がゴールキックと判定し、攻撃側の選手が手を上げて抗議する場面はよく見かけるが、そんなとき、ビデオ映像を見ればすぐに間違いを正せるはずだ。だが、この場面ではVARから助言を行うことはできない(ことになっている)。
もっと、ビデオ映像を広汎(広い範囲)に活用できないものかと僕は思うのだが……。