■2週間の中断期間に「カップ戦」
さらに、事態を複雑にするのが、残り2節までのスケジュールだ。
J1リーグは、代表活動と天皇杯決勝があるため、2週間の中断に入る。中断によって休養を取ることができるのは、もちろんフィジカル的な立て直しを図れるのでありがたいことではあろうが、メンタル的に追い込まれた中での中断はマネジメントが難しいという面もある。
そして、さらに複雑なことに、この間にカップ戦の日程が挟まってくるのだ。
神戸は第37節の柏戦の前に天皇杯決勝のG大阪戦と、ACLエリートの第5節、セントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)戦がある。そして、柏戦から最終節までの間にやはりACLEの浦項スティーラーズ(韓国)戦が挟まる。浦項戦はアウェイだが、神戸から浦項までの移動はそれほど長距離ではない。
天皇杯決勝はガチンコ勝負とならざるを得ないだろうが、ACLEの試合はターンオーバーを使うことになるだろう(神戸は現在3勝1分でグループEASTのトップに立っており、ターンオーバーを使う余裕はある)。
一方、広島の方は天皇杯がない分1試合少ないが、カヤFCイロイロ(フィリピン)とのアウェイ戦と東方(香港)とのホームゲームがある。広島は、すでにグループステージ勝ち抜けを決めているので、ターンオーバーを使うことができる。
こうしたカップ戦で疲労をためないことも大事だが、同時にゲーム感覚が開きすぎないように、適当な時間、選手をプレーさせることも大事になる。
ACLの試合で、そうしたマネジメントをうまく行うことも、両チーム監督にとっての大きな課題になるはずだ。